疏水(農業用水)とは何か?
疏水とは、潅漑や舟運のために、新たに土地を切り開いて水路を設け、通水させることをいいます。農民たちが二千年にわたって築き上げてきた疏水の総延長は、国内だけで約40万kmという途方もない長さ。実に地球10周分に相当する距離となります。これらの疏水は、古くから集落の共同作業によって維持管理され、食糧生産のみならず、国土や生態系の保全など様々な役割を担ってきました。しかし近年、農村の高齢化や過疎化、食生活の変化にともなう米消費の低下などによって、疏水は大きな曲がり角を迎えてます。